フランス人外交官ポール・クローデルの言葉

ポール・クローデルというフランス人外交官が二次大戦中のパリで行った有名なスピーチがあります。
以下は下記のサイトからの引用です。
http://blogs.yahoo.co.jp/sachidai1018/52055238.html

ポール・クローデルは小さい頃に、日本の芸術を熱烈に愛好していた姉のカミーユ(ロダンの弟子)から葛飾北斎や喜多川歌麿を紹介されたのがきっかけで、日本に強く惹かれるようになっていきました。日本に魅せられたクローデルは、憧れの日本に行くための最も早くて確かな方法は外交官になることと考えました。そして、明治23年(1890年)、彼はなんと外交官試験を1番で合格したのです。

しかし、彼が駐日フランス大使として日本へ赴任できたのは、アメリカ、中国、ヨーロッパ諸国などへの駐在生活を経た後の1921年のことでした。

赴任直前、
「フランス代表としてミカドの国に赴任するのは、このうえない名誉です」
と喜びでいっぱいの彼は、雑誌『エクセルシオール』のインタビューにこう答えました。
「日本は極東最大の陸海軍を持つ強国ということにとどまらない。日本は非常に古い文明を持ちながら、 それを見事に近代文明に適応させた国、偉大な過去と偉大な未来をあわせ持つ国でもあるのです。」

駐日大使となった彼は、日仏の経済交流や文化交流を積極的に進めました。
在任中、クローデルは能を好み、歌舞伎や文楽をたしなみ、暇さえあれば京都や奈良などを訪ね、水墨や花鳥画を研究していました。また、当時の画壇を代表する竹内栖鳳や山元春挙らと交流し、彼らの作品をフランスに紹介しました。そして、彼は1927年に駐日大使の任務を終えた後も、日本を愛し続けたのです。

昭和18年(1943年)の秋、彼はパリのある夜会に招かれ、次のようにスピーチしました。

「私がどうしても滅びてほしくない一つの民族があります。それは日本人です。あれほど古い文明をそのままに今に伝えている民族は他にありません。日本の近代における発展、それは大変目覚しいけれども、私にとっては不思議ではありません。日本は太古から文明を積み重ねてきたからこそ、明治になって急に欧米の文化を輸入しても発展したのです。どの民族もこれだけの急な発展をするだけの資格はありません。しかし、日本にはその資格があるのです。古くから文明を積み上げてきたからこそ資格があるのです。」
そして、最後にこう付け加えた。
「彼らは貧しい。しかし、高貴である」